信州そばと飛騨高山国分寺の大銀杏
飛騨のかっぺたん
信州そばがおいしいこの季節
信州の秋
そして・・・
飛騨の秋
新穂高など、山々では紅葉の時期はすでに終わりを告げ、
雪の便りが届けられるようになっています。
秋が山から下りてきて
飛騨高山市内は、今紅葉が見頃を迎えています。
飛騨高山国分寺にある
”大銀杏”
が色鮮やかに、今いちばん見頃となっております。
国分寺にある大銀杏は、
樹齢千二百年と言われています。
幹を見上げる部分に
垂れ下がったこぶがあり、
それが、女性の乳房のように見えると言うことです。
お乳の出が悪い女性がお寺に、
願掛けにきて
銀杏のこぶに気づき
その、樹皮を削って煎じて飲んだところお乳がよく出るようになった・・・
などの言い伝えが残っています。
この大銀杏には悲しいお話も残っています。
時は、
聖武天皇の頃、
飛騨の匠の
棟梁が塔の建立を申し受けました。
それには、沢山の匠が関わったのですが、
一人の匠が、うっかり柱を少し短く切ってしまいました。
困り果てた棟梁は、責任を感じ悩みふさぎ込んでいました。
その姿を見かねた娘の八重菊が、
「寸足らずの柱の上に桝組みをのせたらどうだろう」
と父に言いました。
娘の意見を聞き入れて、
宝塔は無事完成することが出来ました。
そしてその桝組みは、柱の寸足らずを補ったということより、
みごとな装飾の役割を果たしており、巷で絶賛されました。
「さすが、大棟梁だ。飛騨の匠だ。」
名声が高まるにつれ、桝組みの思いつきは娘八重菊の助言だと言えなくなり、
それが娘の口からもれることが恐ろしくてたまりません。
ついに棟梁は、娘八重菊を殺してしまいました。
そして、国分寺の境内に埋め、
せめてもの償いに
墓標としてひそかに植えた銀杏が、
大銀杏になった・・・
切ないお話ですが
そんなお話も残っています。
大銀杏の幹に出来た、
お乳がよくでるようになるという伝説のこぶ。
失敗を命で償わなければいけない時代の事、
娘八重菊は、つらくてももう父を許しているのだろうと思っています。
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